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2月 2014|詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～

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詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～. 9472;　自分の中の、もう一人の自分に語りかける詩(うた)を”詩的ぶるぅす”と呼ぶ　─. 次へ 会社をクビになったよ 明日からどうすればいい？ お金が入らないんだよ 家賃とかどうすればいい？ 新しい世界へ 行けということさ 贅沢をしなければ なんとかなるものさ 考えようによっては わくわくするじゃ. 厄病神がわらっている 厄病神め！ 近寄るんじゃない！ あぁ この叫ぶ婦人こそ 厄病神によって 憑かれているのに 自分では気付かず あぁ このかなしい婦人を 救ってはやりたいが どうしたらよいものか . お菓子の家 ウチは甘いから るんるんるるん とても甘いから るんるんるるん 欲しいもの全部 食べたいもの全部 やりたいこと全部 行きたいとこ全部 るんるんるるん るんるんるるん しまいにゃウチまで ば. 明るい放送局 苛立ちのレバーを ゆっくり下げながら 上機嫌のレバーを ぐぐっと上げてみな こちらは明るい放送局 タイムテーブルはトロピカル 哀しみのレバーを ゆっくり下げながら 微笑みのレバーを ぐぐっと上げて. 土探し 亡骸を埋めようと 土を探したけれど もうどこ...

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5月 2015|詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～

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詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～. 9472;　自分の中の、もう一人の自分に語りかける詩(うた)を”詩的ぶるぅす”と呼ぶ　─. はきちがえ 誰かが言った 明るい迷惑なら かけてもいいのだと どんなに明るくても 迷惑は迷惑で 履き違えた解釈は 都合の好いひとりよがり きっと誰かは 明るい面倒のことを 言いたかったのかな 明るい面倒なら. アンインストール 意気地がない性格 そんなのはアンインストール どっちつかずの優柔不断 そんなのはアンインストール あなたへの思いやりが足りない そんなのはアンインストール 将来のことに目を背ける そんなのはアン. お人好し お人好しでよかった 騙されることはあっても 人を騙すことはしないから お人好しでよかった 疑われることはあっても 人を疑うことはしないから お人好しでよかった 信じてもらえないことはあっても . 知りたいから 人が宇宙へ行くのは なぜだかわかるかい 知らないことを 知りたいからだよ 地球上の陸地は だいたい知ってしまった 最新の情報ペエジで 誰もが見れてしまう ウユニ塩湖の写真で 絶景地を知ったりとか . プレゼント 花束 ネクタイ 腕時計 ハ...

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5月 2014|詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～

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詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～. 9472;　自分の中の、もう一人の自分に語りかける詩(うた)を”詩的ぶるぅす”と呼ぶ　─. 旅立つ前に 旅立つ前に もう一度だけ ほんの少しでいい 見ておきたくて 家の窓からの なんでもない景色 学校へ行くまでの 細長い路地 胸高鳴った 川の土手みち 小さな神社で むじゃきに拝み これ. 丁髷(ちょんまげ)レインコオト 番傘などは もういらぬ 編笠などは さにあらず 拙者はこれよ レインコオト 見たことないか レインコオト 大雨だろうと 気に病まず 剣をふるうも 障りなし 見てく. 太陽がビルに隠れるとき 太陽がビルに隠れるとき 僕らは何を思うだろうか 単に一日が終わったと思うか 長い人生のうちの一日を思うか もう再び太陽は見れないと思うか 誰かが作った仮想現実を思うか あしたは必ずやって来ると思うか . オレンジの樹 一番下になっている オレンジに届かない うんと背伸びしてみても 指先のはるか上 ねえ一体どうすれば あのオレンジ取れるかな いまこうして同じ樹の オレンジを掴み取る 手に届くものばかり 背伸. 懊悩 どうしたらよいでしょうか どうしたらよいでしょ...

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10月 2014|詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～

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詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～. 9472;　自分の中の、もう一人の自分に語りかける詩(うた)を”詩的ぶるぅす”と呼ぶ　─. ぼやけたひと どの色にも染まらない それでいて少しだけ染まる ひとはそれを悪く言う 自分を持っていないと言う あぁまったく馬鹿々々しい 滲んだ笑顔の何が悪い 白黒はっきりさせたくて 殺し合うのが正しいか 無理にペンキを. 笑う選択 息が苦しくて いまにも倒れそう 楽しくて楽しくて つい全力疾走して 苦しいのになぜか 笑いがこみ上げて そんな苦しさなら どんなにいいだろう それを選ぶべきなのに なぜできないのだろう 勇気なのか. 齧る ガリッとリンゴを齧（かじ）る 白い実が光りを受ける 悔し涙があるうちは 赤い実はまた成るだろう 齧って齧って齧って いまはかみしめていよう 諦めることをしなければ 赤い実をまた手にするから 齧って齧って齧って . ソフトクリーム ソフトクリームが ゆっくりと解けて 液体へと変わり 人差し指を伝う ずっと待っている だけどまだ来ない もう会えないような そんな気がしてた ソフトクリームは 中指にも伝わり ポツリ. 眠りたい 眠りたい ぐっすりと...

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7月 2014|詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～

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詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～. 9472;　自分の中の、もう一人の自分に語りかける詩(うた)を”詩的ぶるぅす”と呼ぶ　─. 縮図 ひとつの出口に 人が殺到するんだ 押し潰されて とても苦しいんだ ねえだめかな？ いまじゃなきゃだめかな？ 少しだけ離れてみても いいと思ってるんだ ひとつの入口に 人が殺到するんだ 押し分け合っ. エゴ 我々はエゴである エゴのかたまりである エゴのために喰い エゴのために働き エゴのために遊び エゴのために死ぬ 我々はエゴである エゴのかたまりである エゴを分かち合い エゴを奪い合い エゴと手を結び. ホメればホメるほど ホメられたことがないから ホメることができないのです どうやってホメたらいいのか まるでわからないのです ホメられたことがないから ホメられ慣れていないのです ホメられてどうすればいいか まるでわから. シャンディーガフ 音楽が途切れたら もうそこで終わりだ そうだろ？マスター 心の中ではいつも リズムを刻むんだ 酔ったよマスター あのこはいったい どこへ行ったんだい？ もしまたひょっこりと ここに座ったらさ . 離れた空 眼が十個あったなら ...

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2月 2015|詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～

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詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～. 9472;　自分の中の、もう一人の自分に語りかける詩(うた)を”詩的ぶるぅす”と呼ぶ　─. 憧れの樹 松の奔放さ 先の読めない枝 うねりまたくねる幹 松の剛健さ 地を鷲掴む根 痩せた土に立つ気 松の目出度さ 雪降れど緑 針尖れど扇 松はわたしの 憧れの樹だ 2014.10.13. 海吼（かいこう） アザラシが氷の上で ウミガメが砂の上で アホウドリが岩の上で うみねこが波の上で 灰色の空へ 視線をやりながら 海が裂けるほどに ないた　ないた その声はまさに 海そのものだ 黒くなった海. いのちいのちいのち 人間が人間を 救えば救うほど ゴリラやサルは 棲み家を失う そんなはずはないと 救う者は叫ぶ いのちいのちいのち まるで新しい経文 間違いなどない 間違ってはいない ただ知らないのだ. すれ違った人 人間が弱く 弱くなってゆく 前を見て歩けず ぶつかってもよけず 人の声も聞こえず まして我が子の声も いつまでもよちよち かけっこでよろよろ 五段しかない階段 それで息きれぎれ 人間が弱く . ひとつひとつ 朝の太陽がのぼる 葉が光りで透ける 虫が葉をかじる 風が...

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12月 2014|詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～

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詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～. 9472;　自分の中の、もう一人の自分に語りかける詩(うた)を”詩的ぶるぅす”と呼ぶ　─. 屍 幕末の志士たちは 戦国の世を知らない 乱世を終わらせたいと 願った心を知らない 人は現実に動かされる 昭和の軍人たちは 幕末の世を知らない 日本を守らなければと 捨てた私心を知らない 人は現実に動. 砂山 人生は砂山 脆(もろ)く危(あやう)い 生まれながらの 安泰な山でも 風雨をもろに受け 削られてゆく これからつくるべく かき集めた砂は 少しの風雨だけで 吹き飛んでゆく 人生は砂山 . 愚かな生き方 わたしが唯一 救われているのは 愚かな生き方を していることでしょうか きっちりきっちりと 失敗も許されない 芸術作品のような 人生は恐ろしい どこかで誤ると 小刀を取り出して 画布をずたずた. 無影灯 ぼくを照らすのは 陰のない光り 隈(くま)なく容赦なく ぼくは曝(さら)される 望んでいたのは こういうことなのか たしかに光りを 光りを望んでいた そしてそれは叶い 悦するはずなのに いままったく. 素人 あぁぼくはなんて なんて素人なんだろう 人生の素人だ 生きる...

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11月 2014|詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～

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詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～. 9472;　自分の中の、もう一人の自分に語りかける詩(うた)を”詩的ぶるぅす”と呼ぶ　─. 制限速度 スピードが出れば それだけ浮き上がる 出れば出るほどに それだけ軽くなる 軽くなれば簡単に 引っくり返ってしまう ちょっとした躓（つまず）きで 保てなくなってしまう 安定するためには スピードが必要だ . 実のない木 一本の木がありました 最初は細い木でした だんだん立派になりました 幹は太くなりました たくさん葉を拡げました 高く高く聳えました だけど花が咲きません だから実がなりません 一本の木は弱りました . 猛威 怪獣が現れて ひょいと手をのばし 新幹線をつかんで ぶんぶん振り回す 次は高層ビルの前 体当たりをくらわし 倒れたところへしっぽを ぶんぶん振り回す あぁちっぽけだなあ ひとの顔も見えない . 海中 ねえ海の中って どうして静かなの 海藻がゆれていて 小魚がふれあって それなのにどうして 音がないのだろう 水面のはるか上 戦闘機がうなってる 海岸に沿った路(みち) 爆発しそうな排気ガス 最後にもう. 四君子 竹のような 梅のような 蘭のような ...

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8月 2015|詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～

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詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～. 9472;　自分の中の、もう一人の自分に語りかける詩(うた)を”詩的ぶるぅす”と呼ぶ　─. コンディション きみは何を目指すか？ ぼくは何をすべきか？ もし見つけられたなら まず成すべきことがある からだのコンディション こころのコンディション それはどちらも良好か？ それは継続ができるか？ . お手 飼い主が手をのべる 飼い犬が手をのせる 先輩が手をのべる 新人が手をのせる 役員が手をのべる 従業員が手をのせる お役所が手をのべる 住人が手をのせる 政治家が手をのべる 国民が手をのせる 雰囲気が手. いきるみち 活路を見たいなら 嶮しい道をゆきな 安全なところになんか 活路なんてないのさ もちろんそんな道を 選ばなくたっていい どちらをゆくかどうかは 自分の考え次第さ ただ活路ってやつは 案外いいものだよ . 脆いひと ひとは脆いものです 孤立が恐いのです 流行機器が出て みんなが 手にすると 眉をひそめたひとも 手にしてしまうのです 駄目だとか悪いとか そういうことじゃありません それほどまでにひとは 脆いことを知っ. 腫れ物 樹はなぜやめるのか 生長するこ...

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4月 2014|詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～

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詩的ぶるぅす～椈遼介･ぶなりょうすけ～. 9472;　自分の中の、もう一人の自分に語りかける詩(うた)を”詩的ぶるぅす”と呼ぶ　─. マウスのオルゴール 心は疲弊し 息切れを起こす それらしき尻尾を つかんでたどっても 靄がかかる海に 出っくわすだけだった 実験用の真っ白な 震えているマウスが 脳裏の中に現れ 息を荒げていると どこか. 未知への飛越(ひえつ) なにを怖がっているんだい 自信を持っていいんだよ きみはきっと跳べる 自分のことを信じてごらん まだきみは知らなんだ ただそれだけのことなんだ 思い切り跳ぶこと 力の限り跳ぶこと 失敗したってい. 大銀杏 屋根に降る 銀杏の葉 鮮やかな こがねいろ ねえとうさん あの葉っぱ ずっと屋根に いるのかな つめたい風が ひゅっと来て ひらひらと 舞い降りる たくさんの こがねいろ あ. 寒桜 固い地面に霜が降(お)り 北から白い使者が来る 目にする景色のどの色も 灰色にしか見えない日 しっとり薄い紅をさし はらりと肩の雪をはらう なにもかもがだめだとしても どこかで色をつけている なにもかもが終わりを告. 優しくならせて 優しくしても 逃げられるのは ...