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私の読んだ本: 2月 2014
http://booksread-samurai.blogspot.com/2014_02_01_archive.html
本はたくさん買っていますが,多くは積ん読になっており,あるいは,せっかく読んでも忘れてしまいます. 備忘録の意味で,ここにメモを残していきたいと思います. キャサリン・サンソム「東京に暮らす」、岩波文庫. 先に読んだ、藤原正彦氏の「名著講義」で紹介してあった本である。そうでもない限り、こういう古い本を読むことはあまりない。 この本の筆者は、1928年~1936年、外交官でご主人になるジョージ・サンソム氏と日本にやってきて、その直後日本で結婚し、8年間日本で暮らしたときのあれこれが書かれている。 日本は昭和初期であり、私もあまり知らない時代であり、その頃の日本人の様子がよくわかる。どうかというと、日本人の性格を驚くほどよく捉えている。もっとも、ごく最近の日本人は少々違う。私の知っている、昭和の時代の日本人そのものである。 もちろん、今ほど経済的に豊かではないが、それでも、精神的には当時の日本人が非常に豊かであったことを知ることができる。 福澤諭吉著齋藤孝編訳「福翁自伝」、ちくま新書. 12288;福澤諭吉と言えば慶應義塾大学の創立者として有名であるが(1万円札といったほうがもっとぴんと来るか...
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私の読んだ本: 8月 2014
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本はたくさん買っていますが,多くは積ん読になっており,あるいは,せっかく読んでも忘れてしまいます. 備忘録の意味で,ここにメモを残していきたいと思います. 阿川佐和子「叱られる力 聞く力2」、文春新書. タイトルから明らかなように、大ヒットした前著「聞く力」の二匹目のどじょうを狙ったものらしい。 2~3時間で読み切った。前著ほどの説得力は、ない。残念ながら。本書を通して最も頻繁に出てくるのは阿川さんのお父様、つまり、阿川弘之さんであり、著者からすると、かなり怖い存在のようなのである。佐和子さんはお父様とケンカをするつもりはないが、古い古い価値観で何かにつけて干渉してこられる。そこで叱られるのである。叱られても、真っ正面から対決をしたりはしない。そこが賢い、そして優しい佐和子さんなんだろう。 林原靖「破綻 バイオ企業・林原の真実」、WAC. タカハシマコト「その日本語、お粗末ですよ!」、宝島新書. 八幡和郎「本当は誰が一番?この国の首相たち」,ソフトバンク新書. 北川智子「ハーバード白熱日本史教室」,新潮新書. この本は、研究者によるものである。木村氏は、生まれた...私は言葉の使い方は学生にうるさく言っ...
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私の読んだ本: 森政弘「ロボット考学と人間 -未来のためのロボット工学-」、Ohmsha
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本はたくさん買っていますが,多くは積ん読になっており,あるいは,せっかく読んでも忘れてしまいます. 備忘録の意味で,ここにメモを残していきたいと思います. 森政弘「ロボット考学と人間 -未来のためのロボット工学-」、Ohmsha. 森政弘氏といえば、ロボットの先生。それも、理論ではなく、ロボコンを始めた、実践の先生としてよく知られています。ロボットと言えば、機械の話か、知能の話が語られることが多いですが、一般に、ロボットにまつわる知能の話には、底の浅い話が多いように感じられます(そればかりとは言いませんが)。しかし、森先生は仏教に結びついた、哲学的な考察をこの本でなされています。 私の研究室では、ロボットを擬人化して、感情を表現する研究を行っています。単に、技術だけ考えるのではなく、一見、無意味にも思えるこうした研究が意味をもつのかどうか、もつとしたらどういうことなのか、少し現実から離れて哲学的思考をすることが必要です。 林原靖「破綻 バイオ企業・林原の真実」、WAC. タカハシマコト「その日本語、お粗末ですよ!」、宝島新書. この本は、研究者によるものである。木村氏は...私は言葉の使い方は学生...
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私の読んだ本: 9月 2013
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本はたくさん買っていますが,多くは積ん読になっており,あるいは,せっかく読んでも忘れてしまいます. 備忘録の意味で,ここにメモを残していきたいと思います. 遠藤周作「老いてこそ遊べ」、河出書房新社. 狐狸庵こと、遠藤周作氏、子供の頃よく読んだが、この本が生誕記念90年で、あちこちに書かれたエッセイを集めたものとして出版されたので、買ってみた。 まず驚いたのが、五十代や六十ちょっとの頃書かれたもので、自分を老人と呼んでいる。あの頃はそうだったのか、それとも、遠藤氏が特別だったのか。ちょっと区別がつかないが、彼は病気がちだったので、早く老人になったのかもしれない。しかし、粘ってみたところで、どうせ六十代半ばになれば、老人と言わざるを得ないだろう。まだ自分は老人ではないと、必死に抵抗している自分を感じた。 白洲正子「たしなみについて」、河出書房新社. 著者は白洲次郎の妻で、1998年に亡くなられている。この本は、1948年に刊行された単行本が、今年8月に新書版で発刊されたものである。 本当の日本人とはどんなものなのか、わかったような気がした。明治の人の話を読むと、それ...京大教授の地震学者という堅い肩書きと...
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私の読んだ本: 1月 2015
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本はたくさん買っていますが,多くは積ん読になっており,あるいは,せっかく読んでも忘れてしまいます. 備忘録の意味で,ここにメモを残していきたいと思います. 石黒浩「どうすれば「人」を創れるか アンドロイドになった私」、新潮文庫. 人そっくりのアンドロイドを作って話題になっている石黒先生の著書。いままで断片的にしかしらなかった、彼自身を含む一連のアンドロイドの制作動機、作ってみての感想や他人の反応、そのもともとの人の感想、また、経年変化でアンドロイドと本人との乖離についての考察など、大変興味深い話が盛りだくさんである。 アンドロイドを使って遠隔から人と対話したりする話は非常に興味深い。平均的な人が美しく見え、つまり、美人とは個性のない姿だという話はかなりショッキングな話であった。 石黒先生の本に書かれているように、平均顔だから誰でもそう感じるというのは初めて聞く説だが、なるほどと、納得できる。美人論というのは面白そうだ。 江上剛「50歳からの教養力」、ベスト新書. 著者は、もと銀行員で、脱サラをし、49歳で作家になった人である。 第4部は「ユーモア力」。 自分の手で、それこそロボットを作って...
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私の読んだ本: 5月 2013
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本はたくさん買っていますが,多くは積ん読になっており,あるいは,せっかく読んでも忘れてしまいます. 備忘録の意味で,ここにメモを残していきたいと思います. 三浦しをん「舟を編む」、光文社. 映画にもなっているが、私はこの本を最初に読んだ。映画は(まだ)見ていない。この本を読んだ動機は、先日書いたように、「辞書を編む」という新書をたまたま買ったら、その帯に三浦しをんが絶賛する短評を書いていたから、逆に、三浦しをんの「舟を編む」に興味を持ったのである。 馬締の15枚のラブレターによるプロポーズを一度で受け入れ、しかも、それを冗談やいたずらではなく本気だと知った香具矢が馬締に馬乗りに乗ってきて一気に恋愛を成就しているが、この辺が私としては二人のイメージとは少々異なる。もう少し手間をかけてほしかった。あ、恋愛小説ということではないから、仕方ないか。 まあ、こういう感じで、非常に清潔な感じで、かつ、恋愛気分も味わえる、楽しい本である。 三浦しをん「ビロウな話で恐縮です日記」、太田出版. おまえ、変な本読んどるな~と言われそうです。 書店で舟を編むを見てみたところ、本屋大賞第1位とか、大...それはそうとz...
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私の読んだ本: 8月 2013
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本はたくさん買っていますが,多くは積ん読になっており,あるいは,せっかく読んでも忘れてしまいます. 備忘録の意味で,ここにメモを残していきたいと思います. 瀬戸内寂聴,ドナルド・キーン「日本を,信じる」中央公論新社. 日本を信じるとは,東日本大震災からの立ち直りを信じると言う意味だ.キーン氏は,東日本大震災後,日本と寄り添って人生を全うすることを決めた人である.2人ともこの本出版時に90歳である.当然,死後の世界の話などもたくさん出てくる.ただ,2人とも日本を愛してやまない人であるが,今の日本のあり方には疑問を持っており,危機感もお持ちである. この2人が,日本の立ち直りを信じると言えば,我々も安心感を持つことができる.しかし,2人も,そう信じるしかないでしょう,というスタンスのようである. 日本のよさとは何だったのか,こうした人々から学びながら,これから生きていく人がそれを維持して行かなければならないのだ.大丈夫か,若い人たちよ. 林原靖「破綻 バイオ企業・林原の真実」、WAC. これは、王貞治のところに書かれている、著者の心情の発露である。私も著者と同じ昭和...あのビッグ倒産、林原の...
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私の読んだ本: 1月 2014
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本はたくさん買っていますが,多くは積ん読になっており,あるいは,せっかく読んでも忘れてしまいます. 備忘録の意味で,ここにメモを残していきたいと思います. 辻野晃一郎「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」、新潮文庫. 年間勤務後退社し、退社後1年の値にグーグルに入社、その約2年後にグーグル日本法人の社長になるが、1年余りで別会社を立ち上げた人であり、本書はその人の自伝である。 ソニーへはあこがれの気持ち一杯に入社したが、それは井深大と盛田昭夫へのあこがれだったようで、入社時の盛田社長の訓示にあった「人生の大切な時期を過ごす場であるソニーが皆さんにふさわしくないと思えば、時間の無駄だからすぐに去ってほしい」という言葉を覚えていたらしい。私など、入社式の光景をまったく覚えておらず、このあたりから辻野氏と私との違いを感じさせる。その言葉は、実際に著者がソニーを辞める時に影響していたという。 ハローワーク通いもつかの間、ヘッドハンティングの会社からグーグルへの興味の打診があり、同社の入社試験を受けている。同社の採用基準が記載されているが、学...12539;・・. あのビッグ倒産、...
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私の読んだ本: 4月 2013
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本はたくさん買っていますが,多くは積ん読になっており,あるいは,せっかく読んでも忘れてしまいます. 備忘録の意味で,ここにメモを残していきたいと思います. 谷口忠大「ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム」文春新書. ビブリオバトルを考えた谷口氏自身による本である。ビブリオバトルは、話し手数名と聞き手(数名以上)があって、話し手が自分の好きな本をきっちり5分間、PowerPointを使わず紹介して、そのあと2~3分間ディスカッションをする。全員話し終えたら、聴衆が自分が最も読んでみたいと思った本に1票を投じ、票の数を話し手が競うというゲームである。 今まで、このゲームの内容については聞いて知っていたが、その成り立ちについては知らなかった。私にとって驚きだったのは、谷口氏がこれを考えたときは京大の片井研究室のドクターの学生だったということだった。片井先生も、また、同じ研究室の川上准教授も、よく知っている。 専用サイトも開設されており、川上先生、片井先生との共著の原著論文も書かれている。これを、自分の研究としたところもすごい。 Http:/ www.bibliobattle.jp/. 近くて遠い国...